2023-08-10
どっちがおすすめ?クラウドとオンプレの販売管理
企業経営を行う上で避けて通れないのが「販売管理システム」の導入だ。近年は特に「クラウド」や「オンプレミス」といった言葉が聞かれるが、実際にはどのような違いがあり、どちらが企業に適しているのだろうか。今回は、それぞれの特徴とメリット・デメリットを解説する。
販売管理システムの基本
まず初めに、販売管理システムの基本を理解する。これは企業が販売活動をスムーズに行えるよう支援するシステムである。
販売管理システムは「クラウドベース」または「オンプレミス」として展開されるが、これらの違いを知ることは非常に重要だ。
クラウドベースの販売管理システム
クラウドベースのシステムはインターネットを通じてサービスを利用する形態を取る。ここではそのメリットとデメリットを探る。
メリット
- 初期コストの削減:高額なハードウェア投資が不要である。
- 柔軟なスケーリング:企業の成長に合わせて簡単にシステムを拡張できる。
- リモートアクセス:インターネット環境があればどこからでもアクセス可能だ。
デメリット
- 通信環境に依存:通信環境が悪いとシステムの利用が困難になる。
- セキュリティ懸念:クラウドサービス提供者のセキュリティポリシーに依存する形となる。
オンプレミスの販売管理システム
次に、企業の内部ネットワーク上にシステムを設置するオンプレミスについて見ていく。
メリット
- カスタマイズの自由度:企業のニーズに合わせてシステムを細かくカスタマイズできる。
- セキュリティの強化:データ管理とセキュリティポリシーを企業自身でコントロールできる。
デメリット
- 初期コストが高い:ハードウェアやライセンス購入など、初期投資が重くなりがちである。
- メンテナンス負荷:システムのメンテナンスやアップデートを自社で行う必要がある。
クラウド vs. オンプレミス: どちらを選ぶべきか
企業にとって最適な販売管理システムを選ぶには、クラウドとオンプレミスのそれぞれの利点と欠点、そして自社の状況を深く理解することが基本となる。
クラウド | オンプレミス | |
---|---|---|
初期コスト | 安価(サブスクリプション料金) | 高価(ライセンス購入、ハードウェアなどの設備投資が必要) |
カスタマイズ性 | 限定的(プロバイダーの範囲内) | 広範囲(企業独自の要件に合わせたカスタマイズが可能) |
セキュリティ | 中程度(プロバイダーが基本的なセキュリティを担保) | 高度(企業がセキュリティを完全にコントロール可能) |
アクセスの便利さ | 容易(いつでもどこでもアクセス可能) | 限定的(特定のネットワークからのアクセスが主) |
保守・メンテナンス | 簡易(プロバイダーが管理・運営) | 複雑(自社での定期的なメンテナンスが必要) |
- 初期コスト: クラウドベースは初期コストが低く抑えられるのに対し、オンプレミスはハードウェアやライセンスの購入が必要で初期投資が高くなる。
- カスタマイズ性: オンプレミスは企業の特定の要件に合わせて細かくカスタマイズが可能だが、クラウドは提供者の設定範囲内でしかカスタマイズができない。
- セキュリティ: オンプレミスは企業がセキュリティを完全にコントロールできるが、クラウドはサービス提供者のセキュリティポリシーに依存する。
- アクセスの便利さ: クラウドはインターネット環境さえあればどこからでもアクセスが可能だが、オンプレミスは主に企業内のネットワークからのアクセスとなる。
- 保守・メンテナンス: クラウドはサービス提供者がメンテナンスを行うため企業の負担が少ないが、オンプレミスは自社でのメンテナンスが必要となる。
まとめ
販売管理の現場で「クラウド」や「オンプレミス」の導入を検討する際には、それぞれの特徴を理解した上で、企業の状況とニーズに最も適したシステムを選ぶことが重要だ。
販売管理システムは企業の成長を支える重要な要素であり、クラウドベースとオンプレミスという二つの異なるアプローチから最適な解決策を見つけることができる。